2021年06月16日 [面接ノウハウ]
【面接ノウハウ】面接官の声 | 内定を出した方の魅力ポイントまとめ。未経験でも内定オファーを出しました
面接官として面接に臨むとき、内定を出した方とそうでなかった方の差について考えます。考える材料は、過去の面接で実際に内定を出した方には、どのような魅力を感じていたのかという点で振り返りをしてみました。
今回記載する評価ポイントは、“実務経験”ではなく、未経験だからこその“ポテンシャル”でどのような点に好感を持ったのかを記載します。
※個人情報等を含む部分は記載せず、概略をご説明します。
振り返ってみると至極当たり前な部分が多くあると思い、逆に自分自身も襟を正すことにつながりました。
ちなみに、今回のテーマとは逆の「面接官が面接でお見送りにした理由」に関して解説した記事をアップしていますので、チェックしたい方はこちらから。
【内定オファーはこれが決め手】
・順序立ててキャリアのステップを考えていた
・原体験に基づいて、なぜこの仕事かを説明してくれた
・驕っていない
Contents
順序立ててキャリアのステップを考えていた
将来を見据えているけれど、目の前の仕事のことも理解して欲しい。という人事の想いを汲んでくれました。
少しわがままにも映るかもしれませんが、その両輪があってこそ、魅力的だと感じます。この方は、入社当初には雑用レベルの仕事が発生することも理解しており、さらに、なぜそれを行う必要があるかを、お客様目線でも考えて発言していました。
お客様がどう感じるか、という点は入社初期以外でも必要になりますが、その部分まで想像して仕事を考えてくれている点に魅力を感じました。その後、その経験から徐々に自身の仕事のレベルを上げていくフェーズも具体的で、こちらの採用サイトを確認した&自分なりに仕事を想像した、という両方が混じっている印象が見て取れました。
この方の面接を通じて感じたことは以下です。
この方なら、入社時に発生する仕事における一見魅力的ではない仕事も積極的に取り組んでくれるだけではなく、仮置きではあるが、長期に亘りビジョンを明確化しているので、入社以降着実に活躍出来る準備ができているという印象を持った。
と言うことです。
この方の評価ポイントは、仕事のポジティブな部分以外の少しネガティブとも受け取れる部分にも目線を置いていたことです。入社してすぐに発生しがちの、「こんな泥臭い仕事だと思っていなかった。」というリスクを減らすことができると感じましたし、その方がもし入社してくれたら、職場においても想像力を働かせて仕事をしてくれると感じました。
原体験に基づいて、なぜこの仕事かを説明してくれた
“志望動機”って正直、難しいと思います。自分が調べうる限りの選択肢の中の好条件なり、高待遇なりの魅力を感じたのだと思うので、この会社じゃないといけない!心底入りたい!!!と思う会社に出会うことは、なかなか難しいのではないかでしょうか。ただ、会社を志望する理由は難しくとも、その仕事を選ぶ理由は述べて欲しいと思っています。
その職種を選んだ理由が自分の過去の実体験に基づくものだと、納得感があって魅力に感じます。原体験というものです。
その原体験がおとぎ話であれば、話をしていくと矛盾に気づきます。ただ、本当に自分が体験した話なのであれば、淀みなく話が伝わってくるので、腹落ちがします。
そのような方であれば、一緒にがんばりたい!と思うのです。
人に与えられた理由で仕事をしてしまうと、途中で折れてしまう恐れがあるので、採用は躊躇してしまいます。
驕っていない
一言で言うと、”謙虚”さです。心地よい会話が出来る人はやはり魅力にうつります。それは技術でなんとかなる部分ではないか?と思うかたもいらっしゃるかと思います。確かにそうですね。謙虚さを演出することも技術的にできるかもしれません。ただ、人事・採用として数多くの方と面談していると、回答時の雰囲気などである程度は伝わります。それに、面接官である自分にそう感じさせることが出来る”技術”を持っている人はきっと対人折衝力もある程度の水準にあるでしょうから、入社してからも求められたクオリティで対話が出来るとも受け取れるので、どちらにせよ、自社にとってはメリットが多くあります。
謙虚さがあると、周りからの意見を吸収し、成長する機会を得ることができます。さらに、アドバイスをする側も伝えやすいので、結果多くのアドバイスを受け取れます。アドバイスは引き出しの多さにつながるので、結果能力向上に繋がります。
その点で、未経験の採用であれば会話時の謙虚さ、驕りがないか、は判断材料にしています。
まとめ:自分なりの姿を見せて欲しい
経験者採用の場合は、もちろん過去の実務経験がなによりのアピールポイントになります。ただ、ことさら未経験採用であれば、評価する材料が少ないので、検討材料は、価値観やその場の会話での発言になります。
人事担当は過去の1,000人単位で人に会っている、人を見極めるプロです。これはこれから面接に臨む方への脅かしではなく、たくさんの方と会っているからこそ、ありのままの姿を見せて欲しいという思いです。
人事も真摯に候補者の方と向き合います。だからこそ、皆さんも選考に臨む際には、過去の実体験を素直に話してみてください。